2020.6.13
お茶と和菓子(前編)
vol.1 清水かなさん/STARDUST(スターダスト)
お茶のエキスパートと和菓子の可能性を模索する「お茶と和菓子」。自由な感性で何にも囚われない、かなさんのスタイルが隅々まで感じられるお店、STARDUSTに伺い、UCHU wagashiに合うお茶を紹介してもらいました。
お茶と私
お茶は幼い頃から常にそばにあって、飲んでひと息つくことは日常でした。お茶は自由であってほしいし、自由な時間をつくれるもの。誰かのためだったり、自分のためにお茶をいれる事は優しさの行為だと思います。
大人になって実家を離れ、一人で暮らすようになり、自分の好きなお茶や器で楽しむことが前より大切な時間になりました。最近は5年くらい前から茶道をはじめました(とはいっても、忙しくて中断していて最近またはじめました)。「気持ちを込めて煎れる」という意味では、日常のお茶も茶道も同じように思います。
普段からお茶の稽古がてらに抹茶も飲みますし、庭のハーブでいれるハーブティーも楽しい。中国茶も好きです。飲むお茶によって器を選ぶことも楽しみのひとつです。「このお茶にはこのカップで」「このお菓子にはこのお茶で」という具合にその日の気分で楽しんでいます。お茶を飲むという行為は日常に穏やかな時間を与えてくれますし、人と人との語らいの時間にもなります。お茶一杯がくれる幸福感は無限大です。 そして誰かのために淹れるお茶には、古今東西その根底には、もてなす心が常にあるのではないでしょうか。そんなところがお茶の魅力です。
フルーツの羊羹の面白さ
事前にかなさんには、UCHU wagashiの商品であるフルーツ羊羹にマッチするお茶をセレクトして欲しいとの旨は伝えていました。かなさんとフルーツの羊羹の初対面、彼女の自由な感性がすぐにフルーツの羊羹に結びつきました。
フルーツの羊羹はまず三種類の素敵なお皿に盛り付けられテーブルに。私達スタッフはまずフルーツ羊羹が正方形に切り出された姿に驚きました。次はお皿とお茶の配置にも。
このフルーツの羊羹はカットする場所によって違ったように見えて、お皿にのせる前からすでに楽しさが始まっている。「どの場所をカットしようかな!?」という楽しみが湧いてきて、想像していたものと違う断面が見えたりして、また楽しい。そして、それを眺めながら次にお皿にどのように並べるかを考える時間が生まれる。それがまた楽しい。選ぶ器も無限大。と、かなさん。
菓子、菓子皿、茶器、カトラリーに至るまで、こだわるというよりお菓子の声を聴いて、会話して選んでらっしゃるように見えました。
目から鱗なお話が続く
彼女の自由な感性はお菓子の可能性までも引き上げてくれることに、とても感心しました。お菓子を作るところまでが仕事の私たち。実はお菓子はお客様の感性で完成するのだと知ることができました。カットの方法やお皿で印象が変わるフルーツの羊羹の可能性も新ためて知ることもできました。
瞬間的なインスピレーションからのセレクト
かなさんのインスピレーションから、フルーツの羊羹に合うお茶のセレクトをして頂きました。CHA YUAN Equinoxes (エキノックス)。ミラベルという名の小さな黄桃・プルーン・ひまわりの花がブレンドされているお茶。これからの季節、さっぱりと涼しげな初夏のお茶としてぴったりなブレンド。緑茶ベースだから、のどごしも爽やかです。水だしでゆっくりと開く緑茶の茶葉は苦みがなくスッキリ。ミラベル(黄桃)特有のジューシーな美味しさが、フルーツ羊羹の酸味の効いたさわやかな甘さにぴったりです。
CHA YUANのお茶が好きな理由
どの種類にもそれぞれの世界観もあってとても詩的なのと、ブレンドがそれぞれにとても絶妙で美味しいというところ。そしてお茶のネーミングにも物語性があって、例えば月の美しい頃に『Pavillon sous la Lune | 月の下の小屋』というお茶を選んだり、その時の気分やシチュエーションによってお茶を選んだりする楽しさがあるところです。
フルーツの羊羹のご購入はこちら
http://uchu-wagashi.jp/?pid=150748507
寺町本店のご案内
http://uchu-wagashi.jp/?mode=f3 次回は「かなさんの思う、これからのお茶と和菓子」です。お楽しみに。
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